2012年5月14日月曜日

麦刈り

 今日は麦刈りです。
今年は3ヵ所にライ小麦を播いたので、おそらく4日前後はかかる見込みです。
吉田農園ではライ小麦というライ麦と小麦の間の種類を毎年播きます。
ただし、これは収穫して製粉して食べるというものではありません。
だから、受粉して実が完全に成熟してしまう前に刈り取らなくてはなりません。
以前父がこの麦を粉にしたことがあったそうなのですが、パンを焼いてみたら気泡の入った生麩のような、なんとも重くてパサっというか湿気ているというか、真ん中がベコっとへこんだ塊ができてしまったそうです。
調理の失敗かは定かではありませんが、私も薄っすらと「何これ?」って言った記憶があります。


刈り取りは、よく河川の土手や何かを刈り取る機械を使います。
先端のブレードが高速回転して切る機械なので中々危険な代物です。操作する時に人を切らないというのはもちろんなのですが、小石などの小さくて固いものを引っ掛けないように気をつけて作業しなくてはなりません。結構な勢いで飛びます。
あと、暑くなったときに鬱蒼としているところを刈るときはカエルに注意しないと、真っ二つに割れたもの(けっこうグロテスク)を目撃したり、足が飛んできたりすることになったりするので、精神的にも覚悟が必要です。(今回はまだカエルはいない時期なのでこれは必要無し)
エンジン付きの機械をぶんぶん振り回すので力仕事ですね。

今年は風が強い日があったり、大雨があったりで、多くの麦が倒れてしまっていたので、刈り取りが非常に大変でした。

刈り取った麦は食べません。ここの麦は敷き藁に使います。藁ってすごく高価なんです。こんなものをいちいち購入していたら、破算です。
刈り取った後、リアカーに積み込んで(左)、果菜畑へ持っていき(中)、畑の歩くところに敷き詰めます(右)。何回も何回も積んでは運び敷き詰める作業なので、まさに体力勝負です。佐藤さんたちには感謝です。
この敷き藁の意味は、雨の日の泥跳ね防止と、雑草防止です。これも大々的に行う農家向けに、それ用の資材があったりもするのですが、うちでそんなもの買ったらやっぱり大赤字です。

農家は緑肥というものを使うことがあります。これはその一環でもありますが、うちでは畑に鋤き込むのは根の部分だけです。そこだけで十分窒素固定されていると考えます。
麦の生えていたところは窒素固定のため、果菜類の畑は敷き藁のため、しかも使い終わったら畑に鋤き込んでしまえば微生物が分解して来季の肥料の足しにもなる。ほら無駄が無い!食べることが無くてもありがたい作物です。



今日は祖母に収穫作業をお任せしてしまいました。
そのあと、草むしりとチョウチョ取りでした。
花盛りのアブラナ科の畑や草原のようになった軟弱野菜の畑の周りで、虫取り網持ってチョウチョ追っかけまわして捕まえる。ここまではかなりメルヘンチックなんですが、捕まえた虫は確実に息の根を止めるところが仕事の感じですね。
卵を産まれる前に潰してしまう大切な仕事なのですが、知らずに見ていると完全に戯れて遊んでいるとしか見えません。
しっかし大正生まれの86歳あちこちよく走りまわる!!

そういえば、吉田農園のロゴになっているシルエットのチョウチョ取っている方は、祖母です。

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